真・夜行性

「現在時刻、午前10時半。徹夜仕事から帰ってきて、ちょっとマッタリしてるところだ」
「おお、お疲れ様です」
「しかしまあ、何だかんだで結構な影響受けてるわ。今回の地震。ここらでちょっと、いち東京在住の人間として、現在の身の回りの状況を報告してみようかなと」
「なるほど」
「自宅及び勤務先は都心から結構離れた所なんだが、現状水道＆ガスは安定。ただ計画停電に備えてたのに停電しなかったり、都心とを結ぶ各種鉄道の運行が乱れまくりで、そこはモロにあおりを受けてる印象。情報が全くもって不確定で、駅には人が溢れがちで混乱している模様。あと物流の麻痺も地味に深刻で、コンビニも食料は菓子類と酒のツマミぐらいしか残ってない。ケータイの充電器や電池なんかももちろん全滅」
「まさに報道されてるとおりの状態ですね」
「で、そんな状況な訳で、ウチの仕事のタイムラインもグダグダだ。特に停電に翻弄されているのが痛い」
「ああ、そうでしょうね」
「そこで打ち出された方針が『じゃあ停電が全く関係ない時間に仕事すればいいんだ！』だ」
「・・・というと？」
「深夜勤。夜１１時に出社で、翌朝10時ごろまで仕事だ。ひとまずこの一週間はこれを基本に動く事になった」
「・・・た、大変な事になりましたねぇ」
「まったくだー」